2015-06-11 ウッドデッキ
FDA上空から見る赤松マツクイムシ被害 筑北村
昨日まで福岡で開催されました日本長期住宅メンテナンス有限責任組合(住宅メンテLLP)総会のため往復FDAで信州まつもと空港から福岡空港まで行ってまいりました。
昨日は快晴で福岡からの帰りに神戸ポートアイランドや琵琶湖、白山など上空からの景色を楽しみました。飛行機が徐々に高度を下げ乗鞍から松本平を抜け美ヶ原から筑北村を旋回しかけたところで異常に目が止まりました。
ある部分の山全体が茶褐色になっているのです。マツクイムシの被害で赤松林が枯れ上がっているのです。以前から当社の所属しております長野県産材販路開拓協議会では日本建築家協会長野県クラブと一緒に森林フィールドワークなどで長野県中信地方のマツクイムシ被害の状況を見に行ったりしてきました。高速長野道を走っておりますと、安曇野から四賀、筑北と抜ける際にマツクイムシ被害の広がりを感じずには居られませんでしたが、こうして上空から一帯を見ますと被害の広がりに憂慮せずには居られません。
長野県では征矢野建材さんや森林組合と一緒に「信州Fパワープロジェクト」を推進し、健全な赤松をフローリングなどに加工したり、被害木をバイオマスエネルギーとして電気に変えたり、出来るだけ有効に活用できるように投資したりしております。でも被害木となりエネルギーに変えられるより、当然健全木としてフローリング等として加工されたほうが、県内で落ちる賃金等の付加価値が増えますし、燃料として燃やしてしまったらCO2が排出されますが、長い間住宅のフローリングとして愛され続けられたほうがCO2の長期固定に貢献します。
マツクイムシ被害の面的な予防は確立できていません。(学校の赤松を1本守るなら樹幹薬剤注入などが出来ますが、森全体を樹幹注入し続ける訳にも行きません) 出来る限り健全木である内での赤松の有効利用には木製品を作る作業と一緒に「使う」事が必要です。他県に行けば赤松は無いかもしれませんが、大量に植林された杉をその県で有効利用する課題が山積みです。長野県の木材は長野県で使うことが大前提です。
大切な県土。次の世代に宝を残すためにも、長野県産材の利活用をよろしくお願いいたします!